こんにちは( ‘ω’)ノ
前回の回線速度計測の結果があまりにも残念なことになったので、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)を変更することにしようと思い始めました。
しかし、いざISPを変更しようと思ったときというのは、どこのISPが一番良いのかということを実は殆ど分かっていないことに気付く瞬間でもあります。
各ISPの契約プランにはISP公式だけではなく、販売代理店でのISP契約も多く存在しています。
そして、基本的なISP契約の他に、ISP公式と多数の販売代理店とでいろいろな割引キャンペーンを展開して、お得感を前面に広告を打ち出して契約を奨めてきています。
逆に多種多様の割引キャンペーンが、ISP選びでの一番難しい選択になるので、「面倒だからもうここで良いや(‘Д`;)」と安易に決めてしまうと、もしかしたらあとで手痛いしっぺ返しを食らう可能性があるかも知れません。
ユーザーは、ISPそのものの提供するサービスによるメリットだけではなく、ほぼもれなく付随してくるデメリットこそを知らなければならないと思いました。
それにしても…ここまで書いて来て、実は結構な勢いで後悔してるんです。
7割くらいまで書き上げたのに、データが吹っ飛んで書き直してる所ですので…(´A`;)
PON
ネットワークにはPON(Passive Optical Network)が採用されていて、光ファイバー網にスプリッタ(分岐装置)を挟んで、1本の光ファイバーを複数のユーザーで共有させています。
これにより1本の光ファイバーに対する1人当たりの導入コストを下げられるようになります。
GE-PON
GE-PON(Gigabit Ethernet-Passive Optical Network)は、LANで使われてきたGigabit Ethernetを応用して、Ethernetフレームをそのまま送受信する技術を指します。
これにより最大1.25Gbpsの伝送速度を実現して、現在国内で普及している光回線は殆どがこのGE-PON技術で通信が行われています。
しかし、1本の光ファイバーは局内装置で4分岐され、その後加入者宅付近の電柱に取り付けられたクロージャ内で更に8分岐されるので、光ファイバー1本で32回線が共有される形になります。
障害が発生した場合に備えて空き回線を設けてあるため32回線全てが埋まるということはないのですが、32回線全てが埋まっていると仮定して、単純に計算した場合1.25Gbps/32回線=39.0625Mbpsとなるので、回線速度計測では最低でも30~39Mbpsが確保できるのが理想です。
回線速度計測で100Mbpsを記録できれば爆速と言ってものかも知れません。
G-PON
G-PON(Gigabit-Passive Optical Network)はEthernetフレームをそのまま送受信するのではなく、Ethernet形式等の通信方式のフレームを送受信する最大2.48Gbpsの伝送速度を実現した国際標準規格を指します。
GE-PONと同様に1本の光ファイバーは32回線に分岐されますが、技術が複雑化していることや既にGE-PONで普及したネットワークをG-PONで再構築するには、時間と労力とコストが莫大なものとなり到底容易いことではないので、現状のフレッツ光回線の様な混雑は起こりにくいかと思います。
ISP
今回は管理人が使用しているOCN光と、これから切り替えようと考えているNURO光でメリットとデメリットを比較していきたいと思います。
なお、比較はNTTコミュニケーションズのこちらのページと、NURO光公式のキャンペーンページになります。
OCN光
2015年、NTTがフレッツ光の回線を他社へレンタルするようになったことにより、ISPや携帯会社をはじめとして、様々な企業が光回線サービスを提供できるようになりました。
最近よく見かける「○○光」と銘打った「毎月のネット料金が安くなる」「工事なしでそのまま乗り換えできる」「スマホ割引」と言ったサービスを前面に打ち出している、光回線とISP接続がセットになったサービスがそれに当たります。
メリット
- 月額料金が少し安くなる。
- 使用料の支払いが一本化できる。
- 転用であれば回線工事費がかからない。
- 期間限定の割引キャンペーン適用で毎月の基本料金が割引になる。
- 2年自動更新型割引の申し込みにより、毎月1,100円の割引がある。
- OCNモバイルONEの月額利用料が毎月200円割引になる。
デメリット
- 各種割引キャンペーンの対象になる為には、2年自動更新型割引の申し込みが必要。
- 2年自動更新型割引の更新月に申し出をしない限り24ヶ月毎に自動更新。
- 2年自動更新型割引の更新月以外での割引解約またはOCN光の解約の場合は11,000円の違約金が発生する。
- 回線収容局が混雑した場合、通信料の多い回線から順に通信速度を抑えられる(法人契約含む)。
- 契約の分母が大きく混雑しているため、結局通信速度を抑えられている。
- 転用でOCN光へ一元化すると、なぜか後でフレッツ光回線とISPの切り分けができないので全て解約となり、フレッツ光回線だけを残すことができない。
光でんわが必要であれば新たにフレッツ光の契約をして、電話番号も新たに取り直すことになる。
料金に絡む部分ばかりが目立ってしまい、肝心な回線速度や品質についてのメリットがまるで挙がりません。
ついでに言うとドコモ光のドコモnetでは、OCN光のIPアドレスが割り当てられていますので、従来よりも回線収容局が混雑しやすくなっています。
上記GE-PONの項目でも書いた通りですが、運良く共有数が少なく100Mbpsが計測できれば爆速の部類ですので、夜になるとネットワークが重くなるという情報や、管理人の環境におけるFFXIVやWoWsの度重なる回線落ちというのは、通信速度を抑えられているだけでなく通信品質にも問題があるかも知れません。
それから、フレッツ光回線とOCNからの転用でOCN光に一元化してしまうと、後でフレッツ光回線とISPの切り分けができない件については、OCN関連サイトのどこにも記載がなく、カスタマーサービスから直接聞いた話になります。
NURO光
「世界最速下り最大2Gbps」をウリにしているSo-netのインターネット接続サービスです。
NTTのダークファイバー(利用されていない光回線)を使用し、G-PON技術によって下り最大2.48Gbpsを32回線で共有するのですが、いくらユーザーが増えて来ていると言っても爆発的に乗り換えてる訳でもないと思うので、1本あたりの光ファイバーがすぐに混雑状況になることは考えにくく、当分は快適に利用できるでしょう。
メリット
- G-PON技術とダークファイバー使用により下り最大2Gbps。
- 回線工事費が実質無料(32ヶ月利用)。
- 開通月の利用料が無料。
- ONUにIEEE802.11ac搭載(5GHz帯)で無線LAN最大速度1300Mbps。
- NURO光契約中はカスペルスキー セキュリティが無料で5台までインストール可能。
- NTT一般加入電話(NTT加入権)があればMNPできる。
- 光でんわTAのレンタル料金は、光でんわ基本料金に含まれている。
- SoftBankのスマートフォンを利用中なら更に割引制度あり。
デメリット
- 提供エリアが狭い。
- 開通までに時間がかかる(申し込みから概ね1ヶ月)。
- 工事立ち会いが2回。
- ONUの機種が選べない。
- 複数の加入電話番号が持てない。
- MNP利用の際、NTT一般加入電話(NTT加入権)の休止で2,000円かかる。
- 地上デジタル放送やBS放送等のサービスがない。
- 転居の際は移転ができないので、一度解約して転居先で改めて新規契約が必要。
- 契約更新月以外での転居やコース変更に伴う解約は解除手数料9,500円が発生する。
OCN光と比較してメリットもデメリットも多いです。
下り最大2Gbpsなのに実際は1Gbpsにも満たないとも言われてますが、1000Base-Tの最高通信速度が1Gbpsなので当然と言えば当然です。
実際にどのくらいの速度が計測できるのかは、今はまだ素晴らしく高価な最大通信速度が10Gbpsの10GBase-Tで繋いでみないと何とも言えない所でしょう。
NURO光に関して「遅い」という評価は回線速度に対してではなく、「開通工事の待ち期間」の方に多いようです。
初期費用
初期費用は新規に回線を引き込み、光でんわと無線LANの使える環境を整えるように契約したとします。
分 類 | 費 用 | |
OCN光 | NURO光 | |
回線工事費 | 18,000円 (500円×30ヶ月) |
40,000円 (1,333円×30ヶ月) |
契約事務手数料 | 3,000円 | 3,000円 |
光でんわ工事費 | 1,000円 | 3,000円 |
回線終端装(ONU) | 無料 | 無料 |
無線LANカード | 100円 | – |
合 計 | 21,100円 | 46,000円 |
前提になるもの
前提になるものもいろいろ存在します。
例えば、OCN光はNTTのONUやVDSLを使用しますが、無線LAN環境を構築するには無線LANカードをレンタルするか、家電量販店等で無線LANルーターを購入する必要があります。
一方NURO光のONUには、無線LANの親機機能が標準搭載されているため無線LANカードは不要です。
また、光でんわの申し込みをした場合に貸与されるTA(テレフォニーアダプタ)のレンタル料金は光でんわ基本料金に含まれているため、別途レンタル料金等が発生することはありません。
キャンペーン等の割引
次にキャンペーン等の割引で、初期費用にどれだけの変化があるのかを見てみたいと思います。
キャンペーン等の割引は期間限定というだけではなく、書いてある説明をじっくり読んでみてもすごく複雑で、何度も読み返してみてようやく理解した時にはキャンペーンの期間が過ぎてしまっていたということもありますし、契約から開通初月、2ヶ月目、3ヶ月目以降での割引具合によってもいろいろ変化してくるので、加入タイミングや長い目で見たときで実際のお得具合もかなり変わってくると思います。
新規契約については、NURO光で公式限定の12月限定入会キャンペーンを実施しているので、キャンペーンを適用させて月々の料金を見ていきたいと思います。
まずは1ヶ月目。
契約事務手数料と回線工事費割賦がセットになるので出費が多いです。
NURO光は初月利用料が無料ですので請求がなく、2ヶ月目に契約事務手数料と回線工事費割賦が開始となります。
2ヶ月目。
NURO光では事務契約手数料3000円と、2ヶ月目から回線工事費割賦が開始されます。
キャンペーンにより12ヶ月目まで3,096円の割引が適用されるので、開通時の初期出費はOCN光マンションタイプの1ヶ月目よりも4,000円ほど安くなっています。
3ヶ月目。
NURO光がOCN光マンションタイプよりも1,200円も安い状態が12ヶ月目まで続きます。
13ヶ月目。
NURO光の1年間の基本料金2980円適用が終了し、13ヶ月から工事費相当の1334円割引が31ヶ月目まで適用されるようになります。
OCN光マンションタイプよりは高くなりますが、OCN光ファミリータイプより1,000円安い状態になります。
31ヶ月目で回線工事費割賦が終了したので、32ヶ月目からはこの料金になります。
総合的に見た月額料金は、OCN光マンションタイプが一番安くなり、次いでNURO光G2V、OCN光ファミリータイプとなります。
ここに回線速度を加味するとNURO光G2Vは決して高い使用料ではないことが分かります。
むしろ1GbpsのOCN光ファミリータイプが高いことが明らかになってしまいました。
ちなみにNURO光では12月だけの30,000円キャッシュバックキャンペーンも実施してたりします。
4ヶ月後に適用となりますが、その時には回線工事費割賦が3回で4,000円程支払いが済んでるので、キャッシュバック分を一括で工事費に充当すると工事費の残債が6,000円になってしまいます(ノ∀`)
OCN光が転用、NURO光がワンコイン体験の場合
上記は新規契約で、回線も新たに施設した場合の料金でした。
ここからはOCN光が転用、NURO光に別のキャンペーン割引を含めた計算になります。
OCN光では、2016 冬春キャンペーンを実施していますが、これは現在NTT東日本・NTT西日本のフレッツ光を利用していて、OCN光への転用と2年自動更新型割引を申し込んだ場合に、12ヶ月間月額基本料から700円が割り引かれるキャンペーンになります。
ただし、OCN光マンションタイプはモバイルセットとなっています。
モバイルセットについては、モバイルSIM料金が別途かかってくるので、今回の比較には含めないこととします。
またNURO光では、ワンコイン体験キャンペーン(契約事務手数料が1000円、利用開始月から3ヶ月間の月額料金が500円、4ヶ月目から9ヶ月目までの月額料金が2,980円)を実施しています。
NURO光を体験してみて満足できなかった場合は、利用開始月から3ヶ月以内に解約申し込みをすれば、違約金や工事費残債を支払わなくても良いというキャンペーンになります。
3ヶ月使ってみてそのまま利用し続けることに決めた場合は、4ヶ月目から回線工事費の割賦が始まります。
開通から32ヶ月までの月額料金は以下の様になります。
結論として、OCN光に2年割があったとしても、NURO光で転居やプラン変更のタイミングが難しく解除手数料9,500円がかかったとしても、月々の利用料金と下り最大速度を考えたら、NURO光のデメリットは全部チャラにしても良いような気がしてきてしまいますね。
ISPや販売代理店が実施しているキャンペーンのメリットとデメリットを、全て比較するとなかなか骨の折れる作業になる訳ですが、少なからず気になったISPに関してはこうして比較してみると、本当に良いのかどうかが見えてくるのではないかと思います。
今回はいろいろと勉強になりました。
ではまた(=゚ω゚)ノシ
コメント