この記事では、更新プログラムKB5055523の更新内容について解説していきます。
更新プログラムKB5055523は、3月末に任意でインストールできたKB5053656の一部と、セキュリティの更新プログラムが含まれています。
また、この更新プログラムはインストール必須となっていて、「更新の一時停止」を行わない限り、自動的にインストールされます。
今回の更新プログラムでは、主にAI処理に特化しているCopilot+PCを対象にしたAI機能がいくつか追加されている他に、去年から発生していたエクスプローラーの不具合が解消する内容も含まれています。
それでは、詳しい内容を解説していきます。
まずは「通常展開」される内容です。
「通常展開」とは、KB5055523をインストールすると、どのPCでもすぐに反映されるものです。
- 特定のサードパーティ製アプリでグラフィックスの設定ページを開くと、応答しなくなる不具合が解消されました。
- DolbyVision対応ディスプレイでHDR(ハイダイナミックレンジ)を有効時に、アプリ内で本来表示されるせっちぇい項目が正しく表示されない不具合が修正されました。
次に「段階的に展開」される内容を解説します。
「段階的に展開」される内容では、更新プログラムをインストールしても、お使いのPCの環境、住んでいる国や地域によって機能が実装されるタイミングが異なります。
- タスクマネージャーで表示されるCPU使用率が、サードパーティ製アプリで見たときの使用率と異なることがありました。
これはタスクマネージャーのCPU使用率が特殊な計算方法だってためですが、今回のアップデートによってサードパーティ製アプリに合わせたCPU使用率の計算方法に変更されました。 - ・「Copilot+PC」を対象に検索ボックスや設定画面から行う検索機能が強化・改善されました。
これまでは、例えば「車」と検索した場合、「車」という文字だけを見て検索していましたが、新しい検索機能では、「車」と検索すると「車」の文字だけでなく、車に関連する情報(トラック、バス等)も検索してくれるようになりました。
また、設定画面から特定の設定項目を検索する場合では、正確な項目名を入力しなくても検索対象として表示してくれるようになり、正確な項目名を覚える必要がなくなります。
この新しい検索機能はAI処理に特化したプロセッサ(NPU)を搭載している「Copilot+PC」が対象になります。
現時点でこの検索機能が使えるのは、「Copilot+PC」の中でもQualcomm製のプロセッサのみとなっていますが、今後はIntelやAMD製NPUでも対応していく予定です。 - 再生している音声からリアルタイムに文字起こしをする「ライブキャプション」機能で、文字起こしに加えてリアルタイムで翻訳もできるようになりました。
リアルタイムの翻訳機能は前述の検索機能と同様に、Qualcomm製プロセッサが搭載された「Copilot+PC」で使用できます。
日本語の場合は文字起こしは可能ですが、翻訳機能は現在サポートされていません。
また、音声アクセスでも「Copilot+PC」を対象に機能が追加・改善されましたが、音声アクセスも現在日本語未対応となっています。 - タブレット端末で使用するタッチキーボードに、ゲームコントローラー用のキーボードレイアウトが追加されました。
コントローラーから文字入力が行える他に、コントローラーのボタンには使用頻度が高いスペース、エンター、シフト、バックスペースなどが割当られています。
タッチキーボードのレイアウトは次の手順で変更できます。
タッチキーボードを開いて、左上の歯車アイコンをクリックします⇒メニューが表示されるので「キーボードレイアウト」にカーソルを合わせます⇒隣に表示された「ゲームパッド」を選択するとレイアウトの変更ができます。 - 特定のアプリからデータをコピーするときに、IMEやタッチキーボードが応答しなくなる不具合が修正されました。
- MSIファイルを実行するまでの時間が長くなっていた問題が修正されました。
- ユーザーアカウントのパスワードを変更した後に特定のアプリを開くと、アカウントがロックされてログインできなくなることがあった不具合が修正されました。
- 1台のPCに複数のOS(Win11,Win10など)がインストールされている場合、ブートエントリー画面から行いますが、複数のOSをインストールしていないPCでも特定の更新プログラムをアンインストールした後に、不要なブートエントリー画面が表示される不具合が修正されました。
- 設定の「カラープロファイル」項目で、カラープロファイル一覧が表示されないことがあった不具合が修正されました。
また、スリープから復帰した後に、設定したカラープロファイルが適用されないことがあった不具合が修正されました。 - エクスプローラーの左上にある「・・・」をクリックすると、本来はメニューが下方向に表示されないといけないものが、上方向に表示されるようになっていた不具合が修正されました。
- スリープから復帰しようとしても、ブルースクリーンが発生することがあった不具合が修正されました。
- タブレットとしても使える2in1PCで画面表示の向きを変更した時に、予期せずスリープになることがあった不具合が修正されました。
- Microsoftアカウントでログインしている場合、設定の「アカウント」に表示される「姓」「名」が逆に表示されていたものが修正されて、正しく表示されるようになりました。
以上が、今回の更新プログラムKB5055523の更新内容となります。

管理人
今回は以上となります。お疲れ様でした。
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