ダークモード、実は省エネじゃないって本当?


Photo: Shahid Jamil / Shutterstock.com

え?そうな!?

アプリやサイトをダークモードで表示させて省エネしてる気になってるアナタ、実はもっと電気食ってるかもしれないよ!」っていう最新論文がBBC調査開発チームから発表されました。

Switching from light to dark mode on apps and websites uses more energy
BBC R&D find energy saving recommendation doesn’t take into account user behaviour

 

どういうこと?

従来の調査ではダークモードのほうが省エネという話だったし、一般にも「暗いほうが電気使わなそうだ」と思って地球のためにダークモードにしているという人は結構いると思います。

ところが今回、実際に被験者を画面の前に座らせてダークモードとライトモードでBBC Sounds公式サイトを表示しながら画面の明るさを調整してもらったら、ダークモードのほうが明るさ(輝度)をうんと上げる人が8割にものぼったのです。
電気を食うのは、モードの暗さより輝度らしいのですが、そうとは気づかずにダークモードだと文字が見づらくてつい明るさを上げちゃって、結果としてライトモードより余計に電気を食う「リバウンド効果」が起こっていたというわけです。

試しに自分のスマホで明るさをチェックしたら、ダークもライトもたいして違わなくて、どっちも輝度70%で充分でした。
しかも周囲の明るさに合わせて輝度は自動調整されるので違いは微々たるもの。
OLED(有機EL)はダークモードのほうがいちおう電気食わないことになっているので、しばらくライトモードに戻して様子を見たけど、結局慣れてるダークモードに戻してしまった…。

でも機種によっては明らかな差が出るってことですよね。
暗いの我慢してダークモードにしていたのに省エネ効果ゼロ、場合によっては逆効果なんてことになったら泣く!

ので、ネットゼロ(CO2排出正味ゼロ)のガイドラインでも推奨されてるからダークモードが絶対エコ!と安心し切らないで、輝度までチェック、ですね。

 

じゃあどうすれば?

BBCでは、「端末の設定を開いて、画面の輝度を下げるのが一番の省エネの近道」だと言ってます。なんでも輝度を最大にするだけで消費電力が倍になることもあるんだそうで。

あと、PCの大画面で見るよりはタブレットやスマホのちっこい画面で見るほうが、当然のことながら電力は食いません。

極端な話、「次々買い替えないで今ある端末を長く使う」ことも環境負荷を減らす意味では有効。ネットゼロ、カーボンニュートラルも奥が深いですね。

Sources: BBC

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